「だれかきてー!」 おままごとをしていた こうやくんが ゆり ぐみのみんなをよびました おもちゃのキッチンセットをゆびさして こうやくんは いいました 「このキッチンセットのうらに みたことのないとびらがあるんだ」 「えー!ほんとうに?」
ほんとうだ! どうしてこんなところに とびらがあるんだろう? とびらのむこうには なにがあるんだろう? みんながドキドキしていると ギギギギギー だれかが とびらをあけちゃいました
とびらをあけると そこには すっごくおおきなダンボールばこがひとつ。 どうしてこんなところに ダンボールばこがあるんだろう? ダンボールばこのなかには なにがはいっているんだろう? みんながドキドキしていると ガサゴソガサゴソ・・・ だれかが ダンボールばこをあけちゃいました
ダンボールばこのなかには きけんせいぶつとくしゅうのずかんが100さつ。 「ティラノサウルスだ!」 「アルゼンチノサウルスだ!」 「ステゴザウルスも スピノサウルスものっているよ!」 みんなでたのしく ずかんをみていたのですが ずかんにのっていたきょうりゅうたちが つぎつぎに きえていきました 「あれ? きょうりゅうさん どこにいったんだろう?」
すると だれかがまどのそとをゆびさして いいました 「まどのそとに きょうりゅうがいるよ」 「きゃーー!!!」 ゆりぐみのまわりには きょうりゅうが100ぴき ブオーーーー!!!ゴォオーーーー!!! きょうりゅうがさけんでいます だけど なんていっているのか わかりません 「ぼく・・・ きょうりゅうのことば わかるよ」 かいとくんがいいました 「みんなのことをたべる っていっているよ」
たいへんだー! にげろにげろにげろ! だけど にげられない! ゆりぐみのまわりは きょうりゅうでいっぱい! 「あっ!いいのがあるぞ」 ずかんがはいっていたダンボールばこに ゆりぐみのみんなは はいりました ブオーーーー!!! ゴォオーーーー!!! 「かいとくん きょうりゅうはなんていっているの?」 「ダンボールばこのすきまから やいちくんのかみのけがでているぞ。 ダンボールばこにかくれているのは ばれているぞ! だからみんなたべてやるぞ! だってさ」
たいへんだー! にげろにげろにげろ! だけど ゆりぐみのまわりは きょうりゅうでいっぱい! 「あっ!いいのがあるぞ」 ゆりぐみのみんなは キッチンセットのうらにある ふしぎなとびらのなかににげました にげろにげろー! まっくらだけど とにかくにげろー! すすめー すすめー! どんどん すすめー!
あれ? むこうのほうに なにかがあるぞ! キラキラひかっているぞ! よし さっそくいってみよう! ひかりにむかって どんどんどんどん すすんでいくと キラキラひかっていたのは おおきなおおきなダイヤモンド そして そのまわりには おおきなたまごもたくさんありました ゆりぐみのみんなが おおきなたまごをみていると つぎつぎに たまごがわれはじめました
さいしょにわれたたまごには ばくだん かたな てっぽうが はいっていました 「このぶきで きょうりゅうをやっつけるぞー!」 おとこのこたちは ぶきをもって ふしぎなとびらからでていきました しばらくして おとこのこたちが なきながらかえってきました 「だめだった~! ぶきがあっても きょうりゅうにはかてないよ~!」
つぎにわれた たまごには いんせきが はいっていました 「このいんせきで きょうりゅうをやっつけるぞー!」 おとこのこたちは いんせきをもって ふしぎなとびらからでていきました しばらくして おとこのこたちが なきながらかえってきました 「だめだった~! いんせきがおもすぎて きょうりゅうにあてることが できなかったよ~」
つぎにわれた たまごには ゆでたまごが はいっていました 「わたしたちがいってくるわ!」 おんなのこたちは ゆでたまごをもって ふしぎなとびらからでていきました しばらくして おんなのこたちが いそいでかえってきました 「きょうりゅうに ゆでたまごをあげたら ずっと ゴォーブォーっていっているの かいとくん なんていっているかわかる?」 「えーっとねぇ もっとたべたいっていっているよ」
「きょうりゅうたちは おなかがすいていたんだね ドーナツをつくろう! きびだんごをつくろう! おべんとうの のこりもあげちゃおう」 ゆりぐみのみんなは たべものをいっぱいもって ふしぎなとびらからでていきました きょうりゅたちは ゆりぐみのみんなから たべものをいっぱいもらいました だけどまだ ゴォーブォー ゴォーブォー とないています 「かいとくん なんていっているの?」 「えーっとねぇ まだたりないって だから やっぱりぼくたちのことを たべたいんだって」
「このままだと ぼくたちたべられちゃうよ おいしくておなかいっぱいになるような たべものはないのかな?」 「とうようけんのラーメンがあるよ!」 「そうだ!それがいい!」 とうようけんにでんわをしました 「YMCAようちえんのゆりぐみです スーパーミラクルビッグサンダーラーメンを 100ぱいください」
しばらくして 「まいどー とうようけんです! スーパーミラクルビッグサンダーラーメン 100ぱい おもちしました!」 「ありがとうございまーす! きょうりゅうたち ラーメンたべていいよ!」 「ゴォー!ゴォー!バオー!」 きょうりゅうたちは うれしそうにラーメンをたべました 「あやかせんせい ラーメンのおかねはらってね」 「いやーー!! やちんはらえなくなっちゃうー!」
とうようけんのラーメンをたべて おなかいっぱいのきょうりゅうたちは どんどんどんどん ちいさくなって つなひきの つなのなかに はいっていきました 「よかった! みんなたべられずにすんだね!」 ゆりぐみのみんなは あんしんして あそびはじめました
それから すうかげつご うんどうかいのひが やってきました 「ねんちょうぐみ つなひきたいけつー!」 ゆりぐみのみんなが つなをぐいぐいひっぱっていると つなのなかから 100ぴきのきょうりゅうが でてきました! 「ブゴーン!!バゴーン!!」 「かいとくん! きょうりゅうたちは なんていいっているの?」 「とうようけんのラーメンを いっぱいたべたいって」 「だれかー!!とうようけんに ラーメンを100ぱいちゅうもんしてー!!! あやかせんせいー また おかねはらってね!!」 (おしまい)
仙台 5歳児クラス